ときめき未来カフェ~寺で縁結び、未来を作る~

28 Nov 2019

介護が必要な高齢者を誰が支えるのか。孤立を防ぐにはどうすればいいのか。東京都豊島区の真言宗豊山派の寺「金剛院」で毎月開かれている「ときめき未来カフェ」が目指すのは、支え合える地域づくり。高齢化する無縁社会には、殺伐とした未来しかない。まずは人と人とがつながること。シンプルだけど、大切なメッセージだ。

真言宗豊山派の金剛院=東京都豊島区(提供写真)

■お寺でカフェ

「介護や福祉に関係する人が集まってはいますが、勉強会ではなく、まずは知らない人たちに仲良くなってもらいたい、そんな対話の場です」

同カフェを主催するのは介護職の研修を手がける「アモールファティ」の代表、羽吹さゆりさん。その説明通り、気さくな雰囲気だ。ビールやお茶、軽食が用意されたテーブルを囲んで、わいわいがやがや。参加者は介護福祉士、看護師、弁護士、人権擁護委員、ファイナンシャルプランナー、美容師、配食業者…と多彩で、近隣だけでなく他県からも足を運んでくる。この日はなんと韓国からも。

会場は、西武池袋線の椎名町駅前にある「金剛院」の1フロア。室町時代に創建された古刹だ。地域の中核として活動を重ね、介護にも取り組みを深めたいと、住職の野々部利弘さんがSNSを通じて羽吹さんに声をかけた。意気投合し、今年から月1回のペースでカフェを開く。「これからのことを真面目に考える人が集まってくれて、自分も新しく縁を結べる。顔なじみになれば、始まるものがきっとある」

テーブルを囲み、お酒を飲んで、「最近のときめき」に拍手する。様々な職種の人が集まっている。

■頼りは人のつながり

そう話す野々部さんは、都会の介護の行方を懸念する。「施設はどこも一杯。看取りまで含めたケアを地域で担っていくことを考えなくてはならない。そうすると、最後は人。人と人がつながることが未来を作る。5年後、10年後に必要なことができるよう、今、ここに集まっている感じですね」

参加者は毎回20~30人で、新規の参加者も多い。介護や地域社会に関心を持つ人ばかりなので共通の話題もすぐ見つかる。

この日、「最近ときめいたこと」を順番に発表するなかで注目を浴びたのは、高齢者に美容サービスを提供する「ケアビューティスト」の川崎恵美さんと横瀬ひろみさんだ。

2人は前回のカフェで、会社役員の増田治美さん(72)と同席。「要介護5の妻の美容を頼みたい」と依頼された。それを受けて自宅を訪問した様子を報告し、拍手を浴びた。2人は、「女性はきちんと身なりを整えることで、笑顔が戻ったり動作が向上したりする。介護美容の存在を広めるためにも、こういう場を大切にしたい」と口をそろえる。

難しい話より、まずは仲良く、そして楽しく。小さなときめきの共有から。

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